舞台袖;『結』


index story 01;時計と王冠


   最上階で止まった【箱】は、ソーセージ屋「タルス」の裏口に繋がっていた。
   ティアラは店の表に回って、「…ナニ、コレ……?」って呟いて、
   【箱】はというと、煙のように消え失せ、
   町の掲示板には「行方不明、10日が過ぎる」のニュース。

   ウチに帰って、抱き締められて、泣かれて、怒られ、自室謹慎。
   で、その晩 ―― 隣接する窓からティアラが訪ねてきた。
   結局、お互い 誰にも話さなかった。夢では なかったと信じたから。
   僕らは戻って来た。【ルメ】と呼ばれる天井の世界に。
   この下では、今も…地上の時計を持つ 心優しき無精者と、
   その時計と伝説、二つの【偉 大(レジェンド)】を受け継ぐ少年が、
   沢山の命と共に生きている。
   僕らは、多分 忘れない。
   良いコトも そうでないコトも、ひっくるめて全部。



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